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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
製作国
上映時間158分
劇場公開日 2008-04-26
ジャンルドラマ,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 赤茶けた荒涼とした土地に「石油」が眠っている。ブラッド…見えない所に熱く堪り、事があれば吹き出す石油への比喩。日焼けで赤茶けてざらざらしたオイルマンの顔、その下にも「血」が流れている。石油と血、というどろどろした液体のメタファーで、潤いの無い大地と人間性の欠片もない人間を繋げ、二重映しでドラマは進む。結末は悲劇になるより他はない。ただし、インチキ宗教家をやり込めるラストは予想外。人間の少しはあるはずの良心/宗教心(インチキ宗教家をいいように捉えての提示)を完膚無きまでに蹂躙して終わる。だからといって救いがないのではない。救いの無い人間を描くのは、ヒューマニズムを信じたい事の裏返し。「血があるのだ」と最後にタイトルが出る。制作者の裏返った願いがこもる。人によってはボギー主演の「黄金」の人間の強欲の虚しさを思うだろう。結末に「ジャイアンツ」のJ・ディーンの末路と重ねるだろう。心の闇とその転落のドラマに「市民ケーン」を見る人もいるだろう。市民ケーンの幼少の傷は、このオイルマンでは無神論/物欲主義として、摺り合わせてみるのも面白いかもしれない。
K-Youngさん [映画館(字幕)] 8点(2008-05-19 19:51:17)
その他情報
作品のレビュー数 75件
作品の平均点 6.40点
作品の点数分布
011.33%
100.00%
200.00%
322.67%
468.00%
51418.67%
61317.33%
72026.67%
81114.67%
968.00%
1022.67%
作品の標準偏差 1.75
このレビューの偏差値 55.22
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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