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散り行く花 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 散り行く花
製作国
上映時間60分
ジャンルドラマ,ラブストーリー,サイレント,モノクロ映画,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 何と健気で、儚い乙女。演じるは、20歳も半ばの、リリアン嬢。もうそこが凄いね。ナボコフが「ロリータ」を書かなければ、美少女乙女路線は、リリアンコンプレックスになっていたかもしれない。指で口の端をにって上げて、息絶えるシーン、これは公開後、幾百千万の(男の)心を捕らえてきたことでしょう。永遠の乙女のイコン。グリフィス監督はここでサイレントの映画のテクニックを全て完成させた、とは映画史の語るところ。さらに、映画史は付け加える。クローズアップが出現したのは、同監督がリリアン嬢を可愛らしく撮るために近づいたことによる、と。なるほどなぁ。……また、この映画の、中国人の描かれ方に、人種差別の事は避けて通れないが、とはいえ、勉強不足でコメントの寄せようもない。ただ、当時の一番進歩的なものではないか、と想像している。例えば、長澤まさみ嬢の相手役が、日本人韓国人中国人西洋人以外の人種だとしたらどうだろうか。イランでもスーダンでもイヌイットでもいいが、それぐらいのものではあるまいか。また、仏教の浮き世と枯れる運命の花と儚い乙女との組み合わせで生きる脆さを故意に表しているならば、キリスト教を越えて、思想的にも進歩的でありそうだ。
K-Youngさん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-17 16:17:46)
その他情報
作品のレビュー数 22件
作品の平均点 7.86点
作品の点数分布
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8522.73%
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作品の標準偏差 1.63
このレビューの偏差値 50.51
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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