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ウォール・ストリート のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ウォール・ストリート
製作国
上映時間127分
劇場公開日 2011-01-28
ジャンルドラマ,シリーズもの
レビュー情報
《ネタバレ》 マイケル・ダグラスのファンで前作「ウォール街」が好きなだけに、期待が大きすぎた。個人的には楽しめたが、やはり全作と比べると劣る。「マネー・ネヴァー・スリープス」というサブタイトル(全作でのゲッコーの台詞)がついており、熾烈なマネーゲームの再来を予感させるが「ウォール街」で感じた熱さは、本作では希薄になってしまったようだ。全作では田舎からでてきた若者が持ち前のハングリー精神で証券街を成り上がっていく展開に熱くなったが、本作の主人公は既にある程度成功しており、ハングリー精神やチャレンジ精神はただの設定に影を潜めてしまっているのが残念である。設定ではなくエピソードで主人公の魅力を表現できれば良かった。また復讐劇というストーリーと人間ドラマがうまく絡んでおらず、ちぐはぐな印象を受ける。テーマ的には「人間は変わる、変われる」ということが本作の伝えたいことだろうか。ゲッコーが非情なビジネスマンから父親へと、文字通り「変わる」ことによってメッセージが伝わってくるが、そもそもこのメッセージ自体「ウォール街」の続編にはそぐわないのでわないかと感じる。観客は年くって丸くなったゲッコーではなく、年を重ねて、なお野心に燃えるギラギラしたゲッコーを期待したのではないか。別に良い人になったから駄目というわけではないが、そこに至るまでのドラマが明らかに説得力不足だ。「孫ができたから」という理由は安易すぎる。このテーマを突き詰めるならば、ゲッコーとは対極に位置する形で逆方向に「変わる」人物がいた方が良かったのではないか。決して善悪の話ではないが「悪い」から「善い」の変化だけでなく「善い」から「悪い」の変化の例も挙げた方が説得力も増すと思う。いや、厳密に言えばバド・フォックスがそうである。しかし、変わったことも描かれているのだがサプライズ的な扱いになっており、金融街を牛耳る新旧の怪物の、変化の対比や、複線とまでは至っておらず効果的とはいえない。新しい主人公を据えてカンブリアやらバブルのナレーションで変化を語るのではなく、色々な形の欲望によって人々が「変わる」様子をドラマティックにみせて欲しかった。良い点といえば講義のシーンだろうか。マイケル・ダグラスのユーモアやギラギラした感じが良くでている。僕もついつられて拍手しそうになってしまった。
サムサッカー・サムさん [映画館(字幕)] 7点(2011-02-07 05:50:52)
その他情報
作品のレビュー数 44件
作品の平均点 5.14点
作品の点数分布
000.00%
112.27%
224.55%
349.09%
4511.36%
51431.82%
61022.73%
7715.91%
800.00%
900.00%
1012.27%
作品の標準偏差 1.63
このレビューの偏差値 57.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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