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《ネタバレ》 走り屋をフィーチャーしたカーアクションからスタートし、いまやハリウッドを代表するビッグバジェットムービーへと成長したファースト・アンド・フューリアーズ。トーキョードリフト失敗(?)の後、シリーズは途方もない大作路線へとシフトチェンジ。見事に息を吹き返したわけだが、ポール・ウォーカーとの熱い走りは本作をもって一旦幕を下ろすようだ。
自身も車に興味がある方なので、このシリーズは毎回楽しみにしている。ポールがいなくなったことは本当に寂しいが、ここまでの大作として仕上げてくれたことに感謝である。 作品の方は正常に進化しており、スーパーアクションに強引にクルマを絡めてくる安定の出来。なんでもかんでもクルマでアプローチしてくる潔さ、それが見せ場として機能することの素晴らしさ。 イサムだけかと思ったら、トニー・ジャーにロンダ・ラウジー、カート・ラッセルまで登場するのもまたスゴイ。ガチファイトのカッコよさも忘れちゃいないのだ。 色々ツッコみまくりなんだが、そういうところもこの映画の楽しいところだ。 ポールの死によって一時は制作が断念されたが、弟コディとCGIの投入で完成にこぎつけたという本作。ブライアンは引退という方向で企画が組みなおされ、彼のフェードアウトのためにテーマにも変更があった。シリーズの根幹をなす家族というテーマに加え、家族との別れを描くときが来たのだ。 エンディングの「see you again」の言葉を借りれば、小さな出会いは友情になり、友情はやがて強い絆になる。それが彼らのいう家族だ。それでも別れはやってくる。ブライアンは家族を守るべく、絆で繋がった家族を離れることを選ぶのである。 でもアイツがいなくなったとして…絆はそこで切れるのか? この映画は彼らなりの答えをしっかりと描いていく。 ダッジチャージャーに乗り込んだドムは、1作目で口にした言葉を振り返り、変化を受け入れようとする。スピードの中に生きてきた兄弟たちも多くの変化を体験した。そうして辿り着いた場所でも、ずっと一緒にやって来た兄弟を思い出せば、今もスープラに乗ったブライアンが横にいてくれる。 400メートル先のほんの10秒の間に答えを探していた彼らが、ずっと変わることないもう一つの答えを見つけたのかもしれない。これから違う道を進んだとしても、絆や愛は失われない。いつかまたあった時はたくさん話そうぜと。 【サムサッカー・サム】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-04-23 20:26:33)(良:4票)
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