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《ネタバレ》 ナベケン好きとか、普通の邦画好きの人にはこれが一番合うかもしれません。だけど、きちんと「映画」をみたい人にはどうかな~。残念ながら、評価は堤版には及びません。
なにせ、暗い。画面のトーンが全体に暗いし、話も暗い。爽快感がないです。しかも、現場が暗くてギスギスしすぎ。実際はこんなギスギスやってるんじゃない、こんな雰囲気なら仕事なんかできない、と鑑賞した現場の人から反発があったとか(笑)。 話題女優を出して、どうでもいいドラマをくっつけるというのが邦画のお約束です。そのお約束が映画をつまらなくするんですけれど、その定石を踏みすぎてます。「はやぶさ」のような素晴らしい現実を、映画にそのまま描ききれる監督は日本には殆どいないのかなあ。誰にでもわかりやすい適当なドラマを入れ込むことしかできない。堤版で言えば、竹内結子の兄の死ですし、本作ならシングルマザー夏川結衣と山崎努の親子の絡み、「おかえり」なら病気とやっぱり親子の葛藤。腐臭がプンプン・・・。おまけに、江口と吉岡の愚にもつかない対立の描写。本作のこの辺の蛇足感は堤版より相当強い。これが良かったという人も多いでしょう。お手軽にできますし、これ以外の筋はわからない、という層は確実に存在しますから。でもこの手の蛇足を入れ込むドラマなら、はやぶさである必要はないんですね。任侠映画でも闘病映画でも懐古ものでも、同じ描き方でやれますし、実際やってますから。ディティールの説得力もありません。最初の打上場面はなかなかだったんですが、その後、カプセル試作品をその辺に転がしておく工場とか、一気に説得力がなくなっていきます。新聞記者が全く何も勉強してないという点は現実に忠実ですけど、そこからきちんと勉強してくる記者なんてみたことないですよ(笑)。 【えんでばー】さん [映画館(邦画)] 4点(2012-10-04 20:23:01)
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