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《ネタバレ》 全編を通して哲学的だが、俳優たちの演技が巧く、難解な世界設定にもかかわらず物語に没入しやすかった。エレン・ペイジは特に注目すべき。パッと見ちんちくりんだが非常に美しく感じさせる。他人の夢に入り込む技能にも、キャラクターごとに各々得意科目(設計、抜き取り、擬装、調合など)があり、階層構造を成す夢世界を能力を存分に活かして縦横無尽に冒険する姿は、新たな映画の舞台として非常に魅力的。ある夢世界の物理現象が一階層奥の夢世界に対して干渉する(特に重力)のは斬新な設定だ。ラスト間際の「キック」の連鎖による覚醒は、時間制限の緊張感とも相まって、大きなカタルシスを感じる。ラストの止まりそうで止まらない独楽の演出も良い。ハッピーエンドであって欲しいが、夢から覚めないほうが良い場合もあるかも。非常に楽しめた。
【しぇんみん】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-03 23:42:03)
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