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セッション のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 セッション
製作国
上映時間107分
劇場公開日 2015-04-17
ジャンルドラマ,青春もの,音楽もの
レビュー情報
『Whiplash』。原題になっているジャズの名曲(らしい)「Whiplash=鞭撻」は、まさに物語の本質を端的に表していた。主人公アンドリュー・ニーマンは偉大な音楽家を目指して名門音楽大学に通う学生。そんな彼がドラムの練習中、指揮者で教官のテレンス・フレッチャーの目に留まり、彼の楽団に招かれる。だが、フレッチャーの苛烈なまでの指導に、アンドリューは次第に俗世を捨てドラムの世界に没頭していく...。野心と傲慢さをさらけ出し、音楽に執着するアンドリュー。一貫して苛烈な指導を続けるフレッチャー。熱狂と狂気の果てに、彼らの戦いは思わぬ終着点を迎える...。全編通して明度の低い映像の中、火花を散らすような二人の狂気。アンドリューは、手を血だらけにしながら常軌を逸したドラムの練習を重ねる。観客はその「痛み」から彼の孤独と狂気を感じる。二人がともに転機を迎えた中盤、フレッチャーが本心を吐露する。「危険なのは、"上出来"という言葉だ」。本物の天才は「才能が無い」というレッテルを貼られても、常にそれを跳ね除ける努力を重ねて来たのだ。そこで諦める者は、成功者にはなれない。彼の指導者としての哲学が、非常に印象に残るシーンだ。異常なまでに苛烈な指導が、一握りの天才を世に出すためには正しいのではないか?...と観客に思わせ、その狂気に「説得力」を与えている。そして狂気の師弟は、その関係を変化させながら奇妙な絆へと昇華させ、ラストのセッションシーンへ突き進む。「ねじ伏せる」。この言葉がこんなに合うシーンは観たことが無い。そのシーンは是非自分の目で確かめてほしい。ハナマル!
しぇんみんさん [DVD(吹替)] 8点(2017-03-20 11:53:33)
その他情報
作品のレビュー数 138件
作品の平均点 7.59点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
221.45%
310.72%
421.45%
564.35%
61611.59%
72820.29%
84633.33%
92719.57%
10107.25%
作品の標準偏差 1.52
このレビューの偏差値 51.75
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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