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アビス/完全版 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 アビス/完全版
製作国
上映時間171分
ジャンルドラマ,サスペンス,SF,アドベンチャー,ファンタジー
レビュー情報
《ネタバレ》 海底エイリアンとの遭遇は取ってつけたようなもので、メインは、おバカ軍人の核弾頭に対する異常な行動とロシア人がいると勘違いしている海底への核攻撃の後始末。全くありえない話で、物語にのめり込めない。後半から海上の人間の様子が全く映らなくなり、ドラマに深みがない。サイド・ストーリーの離婚危機にある中年夫婦が愛を取り戻す話は、人間が描けてなく薄っぺら。「脚本入門」に書かれてあるような典型的な話で、退屈だ。クライマックスはいくつかある。最初は嵐でクレーンが落下する場面。次にリンジーが仮死状態から蘇生するところ。そしてバッドが深海に潜り、核弾頭処理をするところ。四つ目は海底エイリアンの都市に入るところ。五つ目は津波の場面。最後に海底都市が浮上する場面。いろいろありすぎて散漫になっている。エイリアンとのコンタクトに焦点を絞るならば愚かな軍人などいらないのだ。エイリアンの立場で考えてみる。彼らは人間が核実験するのに対して怒り、戦争を繰り返す人間性に失望した。そして原子力潜水艦を襲い、沈没させた。さらに嵐を起こし、核回収作業を邪魔した。最後に大津波を発生させたが、これは人類への警告の意味で、途中で止めた。止めたのはバッドとリンジーの愛のやり取りに感動し、人類を見直したから。彼らの本質は愛のようだ。だはなぜ潜水艦を襲ったのか?核弾頭を始末しないのか?謎が残る。影像はそこそこ見せるのだが、主題が古くて、陳腐で、どうしようもない。感動させるものがないのだ。リンジーが蘇生するところは心動かされるが、それは人間の命が戻ることへの感動であり、映画の感動ではない。バッドの自己犠牲も、深海3000メートルの核弾頭を解除する意味がよくわからないので、感動できない。放っておいてさして問題ではないだろう。危機に瀕しているとは思えないのだ。リンジーのキャラが魅力的ではないのも欠点。彼女がもっと超人的な活躍をしたり、夫を奇跡的に助けるのであればよくなっただろう。彼女は、わざわざ嵐の中をやって来た意味のだから、それなりに活躍の場がほしかった。観客は、主人公が悪党を懲らしめたり、危機から脱出するのに感動するわけで、愚かな行為の知り拭いや意味不明の核処理などには感動はしない。それにエド・ハリスの恋愛を誰が見たいか?冒険ものとしても、アクションものとしても失格。アビス(深淵)からは浮き上がれない映画だ。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 6点(2009-11-08 02:55:37)
その他情報
作品のレビュー数 50件
作品の平均点 6.36点
作品の点数分布
012.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4714.00%
5714.00%
6816.00%
71530.00%
8714.00%
948.00%
1012.00%
作品の標準偏差 1.79
このレビューの偏差値 48.87
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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