Menu
 > 作品
 > セ行
 > 戦場にかける橋
 > よしのぶさんのレビュー
戦場にかける橋 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 戦場にかける橋
製作国英,米
上映時間155分
劇場公開日 1957-12-25
ジャンルドラマ,アドベンチャー,戦争もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 戦争という悲劇と虚無を描いていることに間違いはないがわかりづらい。初見で、落下した汽車には英兵が載っていると思っていた。ニコルソン大佐が前夜のスピーチで「君たちの多くは明日新しい収容所に送られる」と述べていたからだ。それなら大佐が必死で爆破を阻止しようとした意図も明白になるし、戦争の皮肉、悲劇性がぐんと高まる。だが再見して、そうではないと判明。日本兵しか乗っていないのだろうが、乗客を全く描いていないのはどうしてだろう?結局日英共同で竣工した橋は爆破され、ニコルソンも斎藤も決死隊の三人も死んだ。それぞれにとって価値があるものが一瞬で無に帰し、勝者はいない。痛烈な反戦メッセージになっている。◆脚本にブレがある。最も顕著なのは英雄である筈のシアーズ中佐の扱いだ。無事脱走を果たしたものの、看護婦といちゃついたり、収容所への道案内を拒否したり、階級を偽称していたりと散々である。米兵である必要性も感じない。途中でルートが変更され、彼が道案内をする意義さえ失っている。彼を軍に忠実な英国兵士として描けば”戦争の狂気”という主題がより浮彫になった筈である。彼をシンプルな人物として描けば、ずっと分りやすい映画になった。

◆兵士たちより、現地人女性の方が凄いと思いました。華奢で美人な上、兵士よりも重い荷物を背負ってジャングルを楽々横断するのだから。そして兵士にとても親切。他に基地内をセクシーな女性が闊歩して、それを皆が見惚れるという場面があった。これらの演出意図が不明である。
◆一日で川の水位が下がったが、そんなこと本当にあるのか?水が何かによって堰き止められない限り、ありえないと思うのだが。ご都合主義の賜物でしょう。
◆ニコルソンが橋に異変を察知し、斎藤に「一緒に来てくれ」と川下誘う。このとき斎藤は一人で従うが、これはありえない。将校には常に兵士がつくはずである。二人が導線に気づいた時点で誰も呼ばないのも疑問。
◆ニコルソンとジョイスがもみ合っている時、シアーズは「殺せ、殺せ」と叫びナイフを持って対岸に渡ろうとするが、どうして銃を使わないのか?近くまで行って銃で撃てばよいのに。
◆最終的にニコルソンが爆破スイッチを押すと皮肉。これは演出過多でしょう。倒れ方も不自然。
◆爆破はオープンセットで本物の汽車を使ったにも関わらず迫力不足。技量不足です。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 8点(2011-07-26 03:51:12)
その他情報
作品のレビュー数 145件
作品の平均点 7.20点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
321.38%
474.83%
5117.59%
62617.93%
73322.76%
83826.21%
91611.03%
10128.28%
作品の標準偏差 1.60
このレビューの偏差値 53.14
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
戦場にかける橋のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS