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《ネタバレ》 憲兵は軍隊の警察で民事不介入。パン屋のパンを押収したり、街中で犬を射殺したりしません。パン屋が商売道具の釜を金属供出することもありません。国旗は夜は家にしまいます。しまわない方が非国民。赤紙の特別送達人に愛国婦人会がついてくることはありません。小銃をライフルとは言いません。兵士の懲罰で鞭打ちは無いでしょう。時代考証が甘いですな。硫黄島の戦いといえばいろいろと期待します。まず18キロの坑道。40~50度の地熱と硫黄ガスに阻まれて大変困難な作業でした。米兵上陸前島の形状が変ったとまで言われる大準備砲撃。油断して上陸した米兵を待っていた地獄の日本軍の集中攻撃。すり鉢山の攻防戦。爆弾抱えて戦車に突っ込む。玉砕を許さぬ籠城作戦がひと月に渡る。水はドラム缶に貯めた雨水(ぼうふらが湧く)。一日コップ一杯の配給、あとは夜露でしのぐ。食料は椰子の木の幹やアメリカ兵の残飯(大変なごちそう)。自決を主張する負傷兵達を何日も徹夜で説得して投降させた野口巌軍医。食料増産のために連れてこられた少年兵。全部カットされてました!日本の死者2万人、米の死傷者27000人の大激戦だったのにスケールダウン。一方的に日本がやられ、米兵は悪人ばかり。広すぎる洞窟と坑道にあぜん。初期段階での自決シーンに違和感あり。あれじゃ単なる馬鹿。島の戦略上の重要性は小学生でも認識していたので、「こんな島くれてやればいい」発言は無い。西が捕虜の手当てをしたのは史実。ラジオの子供の合唱も史実(歌う子供達を出せばよかったのに)。最後西郷がスコップもって飛び出してきたのには苦笑。栗林の拳銃を米兵が所持しているのを見て逆上するが、それって自分がそこに放置したんだよね。獅童はどうしてずっとあそこで寝ていたの?自分で戦車に近づかないとだめでしょ。戦車壕で待機するのが正解。飢え、汗、ひげ、疲労、不潔さ、死に対する恐怖などが希薄。ひたすら栗林と西を賛美する内容だが、知将栗林の頭脳的戦略はきちんと描かれていない。CGはしょぼかった。ちなみに硫黄島の飛行場はB-29ではなく、長距離護衛戦闘機P-51の基地として使用された。
【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-05-09 01:30:11)(良:4票)
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