Menu
 > 作品
 > ケ行
 > 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
 > よしのぶさんのレビュー
刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM> のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
製作国
上映時間91分
ジャンルサスペンス,TV映画,シリーズもの,犯罪もの,ミステリー,刑事もの
レビュー情報
《ネタバレ》 刑事が鬼の首を取ったように断言する「フィルムが切れたせいで映写時間が伸び、犯人のアリバイが成立しない件」は、本人が意図的に巻き戻したとすれば説明がつく。例えば、再び見たい部分があったとか、トイレに行っていたとか、うとうとしていたとか、言い訳はいくらでも可能。詰めにキレが無い、というかバカバカしいほどだ。裁判で一蹴されること請合いである。物証なら硝煙反応のついた犯人の手袋。
◆犯人は認知症なので、責任能力はなく、逮捕しても起訴は不可能。記憶を喪失する病気で、余命二ケ月となれば万人の同情を買う事必死である。友人がかばって犯人の名乗りを上げるのはわかるが、寄り添ってあげた方が親切かもしれない。◆犯人の夫はいつ妻グレースの病気、動脈瘤のことを知ったのか?知っていたのなら医者なのだし、当然治療に専念させるべき。知人たちにも内内に話し、妻がゆめゆめ舞台復帰など本気で考えないように差し向けるべきではなかったか。少なくとも妻のパートナーには打ち明けるべきでしょう。又本人に告知するという選択もあった。世界一周の旅を計画していたそうだが、病気のことを思えば論外で、妻の舞台復帰をやめさせるための方便と推量される。それにしても妻が重篤というのに、ユーモア冒険譚「マクトウィグ夫人の変身」をわざわざ求めて読むなんて、どういう神経をしているのか。◆グレースは帰宅してすぐに睡眠薬をくすね、運動しやすい黒服に着替えた。その時すでに夫殺害の意志があったのは確実。それならあらかじめ車庫から拳銃を持ちだしておけばよかった。これも脳障害の影響?◆犯行動機は表面上「舞台復帰を反対する夫を殺害し、資金を調達するため」だが、認知症のためどこまでが本気で、どこまでが妄想なのか判断できない。しいて動機を忖度すれば、スターだった若く輝かしい日々への過度の憧憬と脳の病気が重なり、自己中心的な考えに憑りつかれたというところか。それで愛する夫を殺害してしまったのだから、悲劇である。翻って犯行はアリバイ考察、拳銃による自殺偽装と非の打ちどころがなく、用意周到さを窺わせる。このあたり脚本の矛盾を感じる。咄嗟的で幼稚な犯罪だったが偶然の産物により、プロと見まがう犯行に見えるようになったとする展開ならリアリティが増しただろう。◆二ヶ月は持ちこたえてみせる⇒三日程度。◆木を伝うシーンは二人ともスタントマンが行っている。残念。
よしのぶさん [地上波(吹替)] 6点(2011-07-31 21:27:16)
その他情報
作品のレビュー数 35件
作品の平均点 7.29点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
312.86%
400.00%
512.86%
6822.86%
7925.71%
81131.43%
925.71%
1038.57%
作品の標準偏差 1.43
このレビューの偏差値 43.67
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS