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偽牧師 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 偽牧師
製作国
上映時間59分
ジャンルコメディ,サイレント,モノクロ映画,犯罪もの
レビュー情報
《ネタバレ》 ◆チャップリンお得意の巻き込まれ型のドタバタ・コメディ。次から次へとハプニングが起こり、気の弱い主人公が事件に巻き込まれてゆきます。そこそこ笑えるので見て損はありません。
◆一方で、後期の名作に到る過渡期の作品として観れば、尚興味深いものがあります。
◆脚本にいくつかの難点があるように思います。
①男はいくつかの罪を冒している。入獄に到った何らかの罪と脱獄の罪。そして牧師の服とお金を盗んだ罪。母娘のお金を悪人から取り戻したというだけで、これらの罪がチャラになるだろうか。
②男がどういう罪で刑務所に入ったか不明。ジャン・バルジャンのように男に同情すべきようなシナリオを用意すべき。脱獄も同様。偶然脱獄のチャンスが訪れたとか、どうしても誰かに会わなければならないとか。それが無いので人間が描けていない。少なくとも悪い男ではないという点をもっと強調すべき。その前にあんなドジな男が脱獄などできるはずないと思うのだが。
③男は教会ではお金に執着を見せるが、母娘の家ではお金に無頓着。それは娘に対する恋心に起因するものだろうが、このところが弱い。心変わりする決定的な契機が欲しい。
④ラスト・シーン。男は保安官の親切心に助けられるのですが、これが弱い。これが当時のチャップリンの限界か。後のチャップリンなら男は収監され、その悲劇性と社会批判とで観客の心をつかんだはず。喜劇と悲劇の両立の域に達するまであと一歩の作品。笑いだけにこだわった作品。
◆それにしてもカメラのズームもパンも無いが、当時は技術的に難しかったのでしょうか。ピントを合わすのに一苦労したものと推測します。それでも今でも笑えるのは、やはり凄いことです。
よしのぶさん [ビデオ(字幕)] 5点(2010-10-11 02:16:23)
その他情報
作品のレビュー数 25件
作品の平均点 7.48点
作品の点数分布
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6416.00%
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8936.00%
9416.00%
1028.00%
作品の標準偏差 1.53
このレビューの偏差値 39.35
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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