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黙秘 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 黙秘
製作国
上映時間131分
劇場公開日 1995-10-28
ジャンルサスペンス,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 男社会において弱い立場の女性が、男に翻弄される不幸な境涯から、何とか逃れようと必死でもがく物語。ヴェラはお金持ちだが、夫から無視され続けていた。それで使用人達につらく当たる意地悪な性格となってしまう。ついに耐え切れず、愛人宅から車で帰る夫を事故に見せかけて殺害する。
セリーヌは男性が信用できず、恋人関係にはならず、行きずりの関係で終わってしまう。ジャーナリストで出世の為に体まで許した男性上司に冷たくあしらわれ、ついには裏切られる。母親が父親を殺したと考え、家を飛び出し、何年も音信不通の状態。精神的にぼろぼろで薬に頼る毎日。後半には父親から受けた性的虐待の記憶がよみがえる。
ドロレスはアル中の夫からつねに侮られ、暴力を受ける。夫が娘セリーヌを性的虐待しているのを知り、娘と逃避しようとする。が、娘の学費貯金はすでに夫が引き出していた。泣き崩れるドロレス。
ヴェラはドロレスの境遇に同情して、”事故にみせかけた夫殺し”を暗示する。
このことでドロレスはヴェラに恩義を感じ、そのため、ヴェラがぼけ老人になっても、住み込みで親身になって面倒を看つづけた。22年もの間だ。ふたりは普段はいがみ合っているが、これは自尊心を取り戻すための”生きるよすが”。それが証拠にヴェラはドロレスに全財産を譲る遺言を作成している。気高いヴェラは老衰しきった姿で生き続けるのに耐えられず、自殺願望が芽生える。そして階段から墜ちるという自殺を試み、未遂で終わるとドロレスに殺してくれと嘱託殺人を依頼。
これにドロレスを執念深く追い詰める老刑事をからめ、物語は複雑さを増していく。
物語は、夫の死とヴェラの死の真相という謎を中心に展開。キングにしては珍しくミステリー仕立てで、細部まで練られた完成度の高い。
難を言えば、謎の真相が半ばで、あらから見当がついてしまうこと。
第三の殺人や悲劇が起こる気配がまったくなく、安心してみていられる。つまりハラハラしないのだ。
ドロレスやヴェラをもっと不気味なキャラにし、観客に何かが起こると期待させた方が良かった。
またドロラスは娘の身の上をずっと案じていたにも関わらず、長い間、音信不通になっていたという設定は、少々不自然。連絡がつかない何か理由がほしかった。
俳優達の演技はみな光っていました。特に夫は、ほんとうに憎らしくおもえるほどでした。影の功労者でしょう。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-31 01:23:24)
その他情報
作品のレビュー数 83件
作品の平均点 7.08点
作品の点数分布
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111.20%
200.00%
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422.41%
544.82%
61922.89%
72327.71%
82428.92%
989.64%
1022.41%
作品の標準偏差 1.40
このレビューの偏差値 49.57
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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