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陰陽師Ⅱ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 陰陽師Ⅱ
製作国
上映時間115分
劇場公開日 2003-10-04
ジャンルアクション,ホラー,サスペンス,ファンタジー,時代劇,シリーズもの,特撮もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 平安時代中期の時代に、古事記の神話をもってこられても、当惑するだけだ。この時代錯誤ぶりが、脚本の命取りとなった。
「18年前に朝廷は、将来反乱する恐れのある出雲族を滅ぼした。その出雲族の怨念が……」という設定だが、どうにも安意過ぎる。”荒ぶる神”スサノオを復活させ、天叢雲の剣、天岩戸伝説が出てきたりと、神話を換骨奪胎しただけの薄っぺらさ。本来、平安時代の陰陽師と接点がないものなので、違和感がつよい。平和時代は、もう「大和」や「出雲」の時代ではない。それに、出雲族が恨みを持つのは、出雲族を滅ぼせと命令した天皇に対してのはずで、どうして平安京すべてを破壊し、無垢な庶民まで抹殺しようとするのか?出雲族の王、幻角の憎む「大和」の定義は?「大和」は誰を指すのか?須佐がスサノオに変貌するとして、須佐の姉、日美子までがアマテラスになるのはどういうことか。納得いく説明がない。アマテラスの肉を食べなければスサノオになれないというのなら、その理由はなにか?アマテラスが天岩戸に籠っているのは何故なのか?安倍晴明が生き返ったあと、琵琶を弾いていた幻角が死ぬのはどうしてか?等々、あいまいな部分が多く、物語に一本、筋が通ってないので、観客は置き去り食うことになる。他にも、スサノオの御印(みしるし)がヤマタノオロチであったり、出雲国が京都のすぐ近くにあったり、18年前の遺体がそのまま遺棄されていたりと、疑問点が多い。
他方、安倍晴明の活躍ぶりであるが、これがアマノウズメに女装して舞うだけという腰砕けぶりだ。あとは出現したアマテラスがスサノオをうまく懐柔しておしまい。弟を思う姉の愛に感動?し、恨みを捨てた幻角は、ある種の術を使い、晴明を生き返らせる。前回といい、生命を軽んじている傾向がある。土台、神に対して人間が立ち向かうという話に無理があるのだ。神を鬼のような姿にしたところで説得力を持たない。もっと想像力を駆り立てるような演出がほしい。ところで幻角は白髪を染めたのか?
よしのぶさん [DVD(邦画)] 4点(2012-10-04 17:56:24)
その他情報
作品のレビュー数 67件
作品の平均点 3.55点
作品の点数分布
011.49%
1913.43%
21014.93%
31116.42%
41522.39%
51319.40%
668.96%
711.49%
811.49%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.71
このレビューの偏差値 51.53
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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