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《ネタバレ》 この映画は「死」を大切に扱っているだろうか?不死だから人間とは認めず、死ぬなら人間と認める。愚かしい!じゃあ死ぬように改良しよう。もっと愚かしい!愛する人(ロボット)が死んだから自分も死ぬ。それでいいんですか?それもロボットに生命維持装置を切らせて。そんなこと自分でやってください。ロボット3原則があるんです。死を受容することと、死ぬことは別のこと。リトルミスが亡くなるとき、木馬を持っていた。木馬はロボットが始めて独創性を発揮したもの。ミスはロボットを好きになり、最後までロボットの思い出を大切にし、充実した気持ちで死んでいった。これこそが命の輝きであり愛でしょう。ロボットは愛するものが去るのは耐えられないという。死を受容できず、ミスの充実した人生を認められないのだ。死に耐えられず、改良してどんどん人間に近づくが、最終的に死を選ぶのは皮肉だ。ロボットは人間らしく生きただろうか?様々な葛藤の中に喜怒哀楽があり、生の充実感があり、その先に死がある。死があるから人間ではない。どう生きるかが大切だ。ロボットに生殖器があっても、快感を得る道具で、生殖機能はない。土台人間にはなれない。どうして法律にこだわる?人間らしく生きることにこだわるべきではないのか?ひたすら改良しまくるロボットに、人間らしい安らかな死が訪れたといえるのか。無いものねだりをしているだけ。ロボットの死とは何か?あのロボットは本当に死んだのか?電子頭脳を取り出して、別の個体に納めれば生き返りませんか?そもそも人間とロボットの恋愛がなじまない。鉄腕アトムの恋人はロボットでいい。同じ仲間だから。どうして異質なものになりきろうとするのか?人間を植物にするのと同様に不可能。せめて誰にも好かれそうな好青年顔なら感情移入できるのに、あのおやじ顔じゃ無理。単なる変態ロボット。ところで映画のテーマは人間になりたかったロボットですが、現実にロボットが感情と自由を得たら人間になりたいと思うでしょうか?そうは思えないです。ロボットのほうが完璧だし、容易に改良できるし、不死だから。独自の文化と共同体を築くと思います。蛇足ですが、真にすごいのはあの技術屋。たった一人で機械を人間そっくりに改造してしまうのですから。天才です。 又一人暮らしのロボットがいたら、盗まれると考えたのは僕だけでしょうか?
【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-05-05 05:15:13)
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