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《ネタバレ》 教皇ユリウス2世が、彫刻家ミケランジェロにシスティナ礼拝堂の天井画の作成を命じる。ミケランジェロは不得意な絵画の仕事に難色を示し、辞退するが認められない。いがみあう二人。一度は逃げ出したミケランジェロだったが、新たな芸術上の着想を得て復帰し、金銭問題や過労による体調不良等様々な葛藤を抱えながらも執念で困難を克服し、四年の歳月をかけて遂に天井画を完成させた。そのとき、教皇ユリウス2世は戦争による負傷で病床にあったが、二人の間には奇妙な友情が芽生えていた。
絵画を仕上げる話なので、比較的淡々と物語は進む。ミケランジェロの生涯を描くのでもなく、彼の芸術家としての内面に迫るものでもなく、当時のフレスコ絵画の技術を紹介するのでもない。つまり後世に残る偉大な芸術家ミケランジェロに触れた気はしない。絵のの描かれる過程をもっと詳細に見せてくれればと思った。人類史上の傑作が生まれる瞬間を追体験できるようなものであれば感激したと思う。 それでも、教皇をとても人間味ある人物とし、戦争の場面もあり、恋仲であるミディチ家の女も登場し、建築家ブラマンテとの対立、好敵手ラファエロとの交流などを描き、随所に飽きさせない工夫はされている。冒頭10分ほどかけてミケランジェロの作品を紹介している。ミケランジェロ入門には打ってつけの作品である。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-06 21:37:31)
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