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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
製作国米,英
上映時間142分
劇場公開日 2004-06-26
ジャンルアクション,アドベンチャー,ファンタジー,シリーズもの,学園もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 美術的なセンスは優れているのだが、演出に問題があるのでのめりこめない。例えば幽霊が何度も出現するが、ストーリーとは無関係で、集中力を削ぐ結果となっている。二つの出来事のつなぎや感情のながれもうまく処理できていない。鳥獣バックビークは処刑されるところをハリーとハーマイオニーに助けてもらい、その後二人を人狼から救うのだが、バックビークには何の感情も表われない。両者に友情が生まれないのだ。もっと感動的に演出できるはずだ。代わりにハリーがバックビークに乗って飛翔する場面が感動的な演出で表現されているが、ハリーは日常的に杖で空を飛んでいるので観る側にさほどの感興は湧かない。ハリーの味方であったはず先生の正体が人狼で、月を見て変身しハリーを襲うのだが、翌日はもとの先生の姿に戻って通常通り親しく会話をしている。この不自然さはいかんともしがたい。ハーマイオニーが突然悪童ドラコを殴る場面があるが、殴る理由はあとにならないと分からない。わかりやすく伝える努力をしてほしい。題名が「アズガバンの囚人」なのに、アズガバンの牢獄の描写が一切ないのも不満だ。恐怖の番人「吸魂鬼」の目をかいくぐって、どうやって脱獄したのかミステリーで、それを知りたいのに、完全にスルーされてしまっている。冒頭、ハリーが人間界で使ってはいけない魔法を使っても処罰されず、その理由も明確に提示されない。メインの主題は冤罪で幽閉されていたシリウスの無実が判明するということなのに、その大団円の場面がない。ネズミ男の正体もはっきしないまま、行方不明で終わる中途半端さ。このように演出が拙劣で、この監督は「魅せる」才能に恵まれていない。◆ハーマイオニーが持つタイムトラベル時計で事件が解決されるが、これが最大の問題点だ。まず彼女がどういう経緯で入手したのかが描かれていない。何度も過去に戻って、やり直しが効くというのであれば、どんな問題でも解決できてしまう。死人だって生き返らすことができるだろう。間違いないなく、賢者の石に匹敵する重要アイテムだ。大変危険でもあり、魔法学校の生徒が持っているのがおかしい。ファンタジーであっても軽々しく登場させてはいけない類のもので、これを登場させたせいで底の浅い世界観にしか見えなくなってしまっった。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 5点(2012-11-19 17:05:23)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 219件
作品の平均点 6.45点
作品の点数分布
010.46%
110.46%
210.46%
352.28%
4146.39%
52913.24%
65223.74%
76027.40%
84520.55%
983.65%
1031.37%
作品の標準偏差 1.54
このレビューの偏差値 43.91
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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