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チェブラーシカ(1969) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 チェブラーシカ(1969)
製作国
上映時間64分
ジャンルアニメ,シリーズもの,ファミリー,オムニバス,動物もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 子供向けでかわいいチェブラーシカをやっと観ることが出来た。
単純に観ると味わいがあって、どことなく寂しくて、小さな世界がすべてのこの世界には優しさが溢れていた。ワニのゲーナは誰にでも優しくて、だまされたりもするけどそのことを決して怒したり憂いたりしない。込められた寓意が心地よい。

細かく観ていくと、ソビエトの国力の衰退が始まっている時期であることが伝わってくる。体制批判と取れるような、何もない事への嘆きや国土の汚染、欧米からの略奪者を思わせるハンター、働かない大人などをそこここに散りばめている。
かなりきわどい描写であろう事が窺われるが、これが現存して資本主義圏の国で楽しまれている事から想像するにソビエト型の社会主義というのはすでに不可能であることが見通されていたのかもしれない。

でも、そんなことは置いておいて良い。チェブラーシカの可愛さにそんなことはどうでも良くなってしまう。ゲーナに可愛がられ、子供らしい甘えを楽しむ彼を見ていると暖かい気持ちになる。そこに流れるロシア民謡のようなあの曲が、疑いを持たずにあるがままを受け入れた生涯を送った、たくさんのソビエトの人たちのことを想って切なくなった。
黒猫クックさん [地上波(吹替)] 9点(2012-05-01 02:52:31)
その他情報
作品のレビュー数 53件
作品の平均点 7.75点
作品の点数分布
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523.77%
635.66%
7611.32%
82139.62%
91222.64%
1059.43%
作品の標準偏差 1.61
このレビューの偏差値 54.79
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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