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およそ映画にならなさそうな一線を退いた元芸者たちを主役に据えて、でもそれなりに見せるストーリー。僻み、妬み、憐憫、同情、優越、虚栄、驕り、などなど。露わにしないことが節度とされる現代の常識を軽やかに飛び越え、ネガティブな感情をほぼ剥き出しにして生きるおばさんたち。みなさん、概して打たれ強い。観ているこちらの腰が引けると同時に、世間話の現場を覗き見しているような微妙な見応え。特に、燃え残った妄執を金儲けに捧げるハリネズミ・きんさんが強烈。人生って、実は一線から退いた後半戦にこそ、それぞれの生き方の色が出るのかな、なんて感慨が浮かぶ。妙な満腹感。凄い映画なのかも…。
【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-04-25 18:47:56)
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