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カールじいさんの空飛ぶ家 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 カールじいさんの空飛ぶ家
製作国
上映時間103分
劇場公開日 2009-12-05
ジャンルアクション,コメディ,アドベンチャー,ファンタジー,シリーズもの,ファミリー,CGアニメ,3D映画
レビュー情報
《ネタバレ》 つつましく幸せだった夫婦の思い出は、二人が出会った「家」とは切り離せない。再開発の立ち退きを頑なに拒否していたじいさんの心情は容易に想像できます。でも、それは過去の思い出にすがって生きていたようでもある。彼が風船で「家」ごと旅立った瞬間、私には思い出と無理心中を図ったように映りました。二人の憧れの地へ到達できるかは問題ではなく、妻と同じ思いを抱いたまま死ぬことが本望と云うような投げやりな旅立ちです。それを強引に阻止したのはラッセルでした。子供を道連れには出来ません。南アメリカの憧れの地で、久しぶりに目の前にある問題に対処するじいさんは、徐々に活力を取り戻します。でも、妻との生活そのものである「家」はゴムホースで繋がったまま。なかなか、じいさんを解放してくれません。チャールズ・マンツの登場は、そんなじいさんに「きっかけ」を与えるための狂言まわしだったと思えます。夫婦の偶像の失墜は、結果としてじいさんの中の居座っていた「過去」の比重を減らすことになった。実はエリーとの思い出も、憧れの冒険家と同義です。思い出は心の中に生き続けるもので、現実を蝕むものではない。ケヴィンを救うドタバタの中で「家=思い出」に別れを告げるじいさん。「もういいんだ」という呟きは、エリーの死を受け入れた言葉でもある。二人の思い出が詰まった「家」は最高の環境でエリーの「お墓」になりました。このストーリーはエリーの弔いです。それを済ませたじいさんは、やっと新しい生活に踏み出せたようです。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(吹替)] 5点(2010-11-13 00:33:26)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 125件
作品の平均点 6.24点
作品の点数分布
000.00%
110.80%
210.80%
343.20%
4108.00%
52016.00%
63931.20%
72419.20%
81411.20%
997.20%
1032.40%
作品の標準偏差 1.65
このレビューの偏差値 45.43
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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