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コクリコ坂から のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 コクリコ坂から
製作国
上映時間91分
劇場公開日 2011-07-16
ジャンルドラマ,アニメ,青春もの,学園もの,ロマンス,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 本作が提示した時代の空気や登場人物のメンタリティは、吉永小百合や浜田光夫が最も輝いていた60年代の日活青春映画と同じですね。私はそんな60年代の邦画青春映画を好んで観ています。そして、本作はなぜ自分が60年代の青春映画が好きなのかを確認させてくれました。若者の根底にある上昇志向や向上心、あるいは正しく生きたい願望のようなものをストレートに出すことが恥ずかしいとされる現代の風潮に対し、そこを照れずにやれる。それで不自然にならない時代が60年代なんだと思います。複雑に分化した現代社会では青春の挫折を表現するだけでも簡単にはスタートできない窮屈を感じるが、本作にそんな制約はない。時代が半世紀も昔でも、持ち上がる問題がシンプルでも、そこに揺れる心の機微に魅了されればそれで十分である。それが本作の魅力であり、ひいては60年代の青春映画の魅力でもある。「上を向いて歩こう」を象徴する路面電車の停留所シーンに感心しました。直球のコミュニケーションは清々しく強い。さらに大事なポイントは、実写の60年代青春映画に感じる隔世感が、アニメというメディアが持つ純化とデフォルメ作用によって見易いものに変換されていること。吾朗監督、本作は褒められる仕事をしたと思います。前作ではやたらと気になった「宮崎色」を感じなかったことに鑑賞後に気付きました。これは大きな進歩です。だけどスタート地点に立っただけという見方もある。次回作は「吾朗色」の発現に期待したいです。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 7点(2011-07-21 01:23:22)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 117件
作品の平均点 5.70点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
232.56%
386.84%
42218.80%
51815.38%
63025.64%
71815.38%
8108.55%
975.98%
1010.85%
作品の標準偏差 1.74
このレビューの偏差値 54.31
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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