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終戦のエンペラー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 終戦のエンペラー
製作国日,米
上映時間107分
劇場公開日 2013-07-27
ジャンルドラマ,サスペンス,戦争もの,歴史もの
レビュー情報
《ネタバレ》 とても良いものを見させて貰いました。昭和天皇の戦争責任を巡って、当時の日本の国民性・精神性が検証されます。信奉するもののために従順にも凶暴にもなれる国民という所見によって、占領政策の大綱が建設的な方向で進んだことが分かります。日本国民にとって、昭和天皇が好戦的な方で無かったことは周知の事実かも知れないけれど、法廷的な意味での証拠を挙げるとなると簡単では無い。フィクションも入っているはずなので正確なところは分かりませんが、開戦の責任では無く、終戦への寄与で立場が安置される決着は納得し易かったです。それらの方針決定に、GHQの親日家が尽力したことは初めて知りました。
本作のクライマックスは昭和天皇とマッカーサーの会談です。その内容に感動している自分に少し驚きました。「占領」の事実しか窺えない例の写真を見るたびに、やはりどこか悔しい想いがあったのだと思います。これからは、違った視線で見られる気がします。
細かいことだけど、教科書には載らないような描写で自分のなかの「戦後」が肉付けされました。A級戦犯を特定した過程、GHQの高官でも皇居には立ち入れなかったこと、昭和天皇・マッカーサー会談のために踏まれた手順、などです。近衛文麿の言葉で戦争責任の根底にある欺瞞にもチクリと棘を刺します。内容の濃い映画だと思います。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 8点(2013-08-06 01:37:29)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 30件
作品の平均点 6.03点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.20
このレビューの偏差値 63.73
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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