Menu
 > 作品
 > ウ行
 > 丑三つの村
 > アンドレ・タカシさんのレビュー
丑三つの村 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 丑三つの村
製作国
上映時間106分
劇場公開日 1983-01-15
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,青春もの,実話もの,小説の映画化,エロティック,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 山間の村で秀才として持てはやされて、多少いい気になっていた主人公の境遇が、徴兵検査で結核と診断されたことを境に180度転換する。周囲の評価が一変し、役立たず呼ばわりされる。夜這い相手の女性たちからも煙たがられる。自尊心が邪魔をして、事あるごとに村の慣習に抵触して行く。思い通りにならない肉体への焦燥や、やりたい放題だった夜這いがままならない性的不満、その夜這い相手からも馬鹿にされる屈辱などと並行して、いわゆる村社会に於いて主人公が居場所を失ってゆく過程がじわじわと描写されて行く。未来にも絶望した主人公は、彼を蔑ろにした村人を標的に、村を戦場に見立てて出撃して行きます。彼自身も含めた村全体の破壊で閉塞状況を精算しようとした主人公の選択はまさしく狂気です。しかし、村社会が持つ因習への反発や、鬱々としたエネルギーの放出という意味で、当時の自分は主人公の行動に激しく共感してしまった。その共感深度の10点です。性描写と暴力表現が突出しているのでそこに目が行きがちですが、自分にとっては鮮烈な青春映画でした。ちなみに、何名かの方が勘違いされていますが、この映画は成人指定を受けています。性描写ではなく凄惨な殺人シーンが引っかかったと記憶しています。古尾谷さんが亡くなられたときは、この映画のラストシーンが目に浮かびました。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 10点(2009-03-13 13:26:39)(良:4票) (笑:1票)
その他情報
作品のレビュー数 34件
作品の平均点 5.82点
作品の点数分布
012.94%
100.00%
200.00%
3411.76%
412.94%
5823.53%
6926.47%
7411.76%
8411.76%
925.88%
1012.94%
作品の標準偏差 2.01
このレビューの偏差値 60.37
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
丑三つの村のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS