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海と毒薬 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 海と毒薬
製作国
上映時間123分
ジャンルドラマ,戦争もの,医学もの,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 生体解剖に学究的意味があることは解る。それを米兵捕虜を実験台にして行ったことの人道的・倫理的問題が表のテーマで、その場にいた人の何人が純粋に臨床への応用を探求していたかが裏のテーマでしょうか。お馬鹿な軍人さん達には、倫理なんてこれっぽっちも感じなかったけど、解剖実績を出世の糧にしたい奴らは理屈をこねる分だけ軍人達よりも下劣に見えました。戦争という「異常事態」が人の心を狂わせるというよりは、火事場泥棒のようにゴタゴタに乗じて好き勝手なことをやってるなぁ、という印象です。つくづく日本人は「みんなでやれば怖くない」的な気質を備えているのだと思います。あの生体解剖は東京裁判でも裁かれたらしいけど、民家に焼夷弾を落とす米軍の国際法違反は裁かれていない。戦争の混乱のなかで行われた殺人という意味では同じはず。このあたりは永遠に回答の無いもうひとつのテーマでしょう。約20年前にレンタルビデオで観たときには、もっとズシーンと響くものがあったのだけど、先日CSで観たらそうでもなかった。戦争が人の平衡感覚を麻痺させる映画をたくさん観たので、慣れてしまったのか…。
アンドレ・タカシさん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-07-30 20:54:32)
その他情報
作品のレビュー数 28件
作品の平均点 6.82点
作品の点数分布
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6621.43%
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8828.57%
9310.71%
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作品の標準偏差 1.47
このレビューの偏差値 46.17
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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