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阿弥陀堂だより のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 阿弥陀堂だより
製作国
上映時間128分
劇場公開日 2002-10-05
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
病気で死に行く人、若くして死にかけている人、年齢的にいつ死んでもおかしくない人、何百人もの死を看取ってきた人…。それぞれの登場人物にまつわる死が描かれている。この映画は死で満ちている。でも抹香臭くない。不吉な感じもしない。もちろん映画としての演出なんだけど、繰り返し描写される信州の豊かな自然が死を包み込んでいる印象だ。病気にしろ、寿命にしろ、人はいつか死ぬ。そして、人の死生も自然の流れの中にある、ということではないだろうか。都会で暮らしていると、盲目的に死に対する恐怖が先行する。都市環境が死を被い隠し、生のみを強調するからだ。対照的に、自然は生と同時に死をも包含した概念だ。その懐に抱かれれば、都会で暮らすよりは素直に死に向き合える気がする。いずれ自分も死を迎えるときには、自然の多い場所の方が心安らかに逝けるのではないか、などと考えてしまった。冒頭で朗読される「雨ニモマケズ」の一節。「南ニ死ニソウナ人アレバ行ッテコワガラナクテモイイトイヒ」はその死生観を表現していると思う。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-03-22 23:51:19)
その他情報
作品のレビュー数 66件
作品の平均点 6.17点
作品の点数分布
000.00%
123.03%
223.03%
3812.12%
446.06%
5913.64%
61116.67%
746.06%
81624.24%
969.09%
1046.06%
作品の標準偏差 2.35
このレビューの偏差値 49.70
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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