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カイロの紫のバラ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 カイロの紫のバラ
製作国
上映時間82分
劇場公開日 1986-04-26
ジャンルドラマ,ラブストーリー,ファンタジー
レビュー情報
《ネタバレ》 映画とは何かと云う問いに例解しながら、映画愛を謳いあげた作品です。スクリーンを見つめるミア・ファローのキラキラ瞳は分かりやすい映画ファン。でも、映画館を出ると不況と夫のDBに悩む日々。映画は辛い現実を忘れる手段でした。彼女は映画内のキャラと映画俳優の両方から求愛されます。それは、モテない学生や仕事漬けの独身サラリーマンがAKBを見て夢想する世界と同義でしょう。映画はアイドルとの逢瀬であり、人生に潤いをもたらす妄想の原料になります。過酷な日常から脱する彼女の夢は呆気なく潰えるけれど、まるで本能に導かれるように足が映画館へ向かいます。そして、失意の瞳が再び輝きを取り戻す。それは束の間の気休めかも知れません。でも、人生なんて浮き沈みの繰り返し。映画が浮上の契機になるなら、こんな素晴らしいことはありません。本作では叶わなかったけれど、映画は人生そのものを変えることさえあります。そんな映画の役割や効能を、本作は理屈抜きに見せてくれます。オープニングとエンディングのミア・ファローの表情が実に雄弁です。私は映画が与えてくれるものは、クソ映画に対する憤慨も含めて、全肯定します。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-11 02:12:44)
その他情報
作品のレビュー数 83件
作品の平均点 7.60点
作品の点数分布
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211.20%
311.20%
422.41%
544.82%
656.02%
72125.30%
82530.12%
91922.89%
1056.02%
作品の標準偏差 1.54
このレビューの偏差値 51.68
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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