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髪結いの亭主 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 髪結いの亭主
製作国
上映時間80分
劇場公開日 1991-12-21
ジャンルドラマ,コメディ,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》 結婚生活とは何か? 本作の定義は、好きな人と好きなだけ好きなことをヤルための環境整備です。モチロン、目的は下半身の欲情を満たすこと。子孫の繁栄や子育てに対する興味など、これっぽっちも視野に入っていない。エンディングでは、その愛欲関係に賞味期限まで設定してしまう。危険な空気を孕んでいますが、もの凄く真っ当な解釈のひとつだと思いました。
「バニラ味のレモン」とは、主人公が幼い頃に嗅いだ豊満な理髪師の体臭だったのだと思います。そこには、肉欲への憧れと共に儚い死の予感が同居していました。年老いて優しさだけが残る関係は嫌だと書き残して、彼女は死んでしまいました。あの時、すでに下降線に入っている自身の、あるいはお互いの肉体の「バニラ味のレモン」が、死の方向へ傾いてゆくことを実感していたのだと思います。
世の中の夫婦は愛欲関係が無くなっても、普通は結婚生活を維持しますが、ここに描かれるのは性交の切れ目が結婚の切れ目という夫婦です。この10年は刹那的だったのか、それとも十分な蜜月だったのか。こんなテーマの映画は観たことがありません。欧米に比べて、早々に交渉が無くなると言われるニッポンの夫婦には理解しがたい映画なのかもしれません。
本作の面白いところは、このAV的、あるいはロマンポルノ的な結婚解釈をお上品な文学調にまとめたところではないでしょうか。私は共感しましたよ、結婚していないからだと思いますけど。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-01 21:33:06)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 139件
作品の平均点 7.06点
作品の点数分布
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121.44%
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342.88%
475.04%
596.47%
62115.11%
73525.18%
83323.74%
92115.11%
1075.04%
作品の標準偏差 1.77
このレビューの偏差値 53.01
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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