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道(1954) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 道(1954)
製作国
上映時間104分
ジャンルドラマ,モノクロ映画,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》 世間的に生き辛さを抱えている男女の恋愛映画ってのは一つのジャンルとして確立されていますが、本作はそんなジャンルの決定版。私がこの映画を観て一番心を引かれる部分は、最初はジェルソミーナを主人公として進む話が、ザンパノが旅芸人を誤って殺してしまってから唐突に主人公がザンパノに替わってしまう所。正直、序盤から中盤にかけてジェルソミーナから見たザンパノは完全に共感できない人物です。ジェルソミーナを放っておいて女を引っ掛けたり、直ぐに喧嘩をおっぱじめたり、とんでもないジゴロな男に見えます。そんな彼が主人公に替わってみるとザンパノという人が途轍もなく愛おしく思えてくる。
これは別に彼が可愛いとか言っているのではなく、人生における自分の暗部そのもののように思えてくるのです。私は正直今まで生きてきて、好きな相手なんだけれど深く傷つけてしまったり、それに対してちゃんと謝れなかったりしたことがあります。恋人が重い鬱病に罹ってしまって、一緒に頑張ってみたものの辛くて最終的に別れてしまったこともあります。そんな誰にでも多かれ少なかれある人生の情けなさをザンパノは象徴しているのだと感じました。だから彼が最後に死んだジェルソミーナのことを想い海辺で号泣するシーンは非常に観ていて辛かった。自分の最も情けない部分を見せ付けられた気がしましたから。
民朗さん [映画館(字幕)] 8点(2013-01-22 22:33:44)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 209件
作品の平均点 7.92点
作品の点数分布
000.00%
110.48%
210.48%
3115.26%
4104.78%
552.39%
6136.22%
73416.27%
83315.79%
93617.22%
106531.10%
作品の標準偏差 2.13
このレビューの偏差値 50.18
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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