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妻は告白する のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 妻は告白する
製作国
上映時間91分
劇場公開日 1961-10-29
ジャンルサスペンス,法廷もの,モノクロ映画,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 「なぜ妻は夫がぶら下がっているザイルを切ったのか?」という視点の法廷ミステリーとして観ると、この映画は凡庸です。だいいち、この事件は刑事裁判になるでしょうかね。どう考えても緊急避難が成立するのが当然だと思うんですけど。だからというわけで、検事は「妻たる者は夫を見捨てて生き残ってはいけない」という昭和30年代でもさすがに通用しそうもない道徳感を主張することになるわけです。 若尾文子が邦画史に鮮烈なイメージを刻む演技を見せるのは無罪になってからで、愛人の川口浩恋しさにドンドン狂おしい女に変貌してゆくところは息をのみます。高級アパートに引っ越して勝手に新居を構えようとするあたりは、そう、現在の用語で言うともうサイコパスと言う感じです。当時は「犯罪の影に女あり」というもはや死語になってしまった言い回しがまだ大手をふるっていた時代ですから、「殺意を持ってザイルを切った」と川口浩に告白してからの行動に彼女の主体性が感じられない増村保造の演出には時代を感じさせられます。今ならS・ストーンやK・ターナーが演じた様な男を喰い尽くすカマキリ女というキャラになるところでしょう。 でもあのびしょ濡れになって川口浩の会社に現れるシーン、もうこれは黙って観てください皆さん、としか言いようがないです。私は鳥肌がたちました。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-08-01 22:03:49)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 25件
作品の平均点 7.32点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.71
このレビューの偏差値 52.31
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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