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現金に体を張れ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 現金に体を張れ
製作国
上映時間85分
劇場公開日 1957-12-10
ジャンルサスペンス,モノクロ映画,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 キューブリックという映画作家が撮った映画は13本ありますがどれもジャンルはバラバラで、その中で犯罪ミステリーはこの一本です。中期以降のキューブリックでは考えられないナレーションの多用がこの映画の特徴のひとつですが、そのナレーション自体はキューブリックらしい乾いて即物的なもので、このナレーションを使ったストーリー・テリングは、ロジャー・コーマンが『聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ』で真似してますね。登場人物の視点を変え時系列もいじくる手法も一緒で、『マシンガン・シティ』は本作のオマージュと言っても良いかもしれません。 出ている俳優たちもスターリング・ヘイドンはじめひと癖ありそうな顔つきばかり、おまけにフィルム・ノアールの悪女と言えばこの人しかいないマリー・ウィンザーまで出ているんですから、さすがキューブリックは良く判ってらっしゃる。カネを横取りしようとする一味の中にジョセフ・ターケルがチョイ役で出てます。彼はこの後『突撃』『シャイニング』にも出演しているんですが、実はキューブリック映画に三作品も出演したのは彼だけなんです。『シャイニング』のバーテンダーでは強烈な印象を残していますが、彼こそがキューブリックのお気に入りだったみたいですね。 競馬場のレースのシークエンスも徹底してドキュメンタリー・タッチで撮っているので緊迫感ありますね。有名なラスト・シーンを含め、小品ながら後世の犯罪映画に与えた影響は大きいと言えるでしょう。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-02-04 22:04:10)
その他情報
作品のレビュー数 96件
作品の平均点 7.18点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.51
このレビューの偏差値 49.22
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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