Menu
 > 作品
 > オ行
 > おとなのけんか
 > S&Sさんのレビュー
おとなのけんか のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 おとなのけんか
製作国仏,独,ポーランド
上映時間79分
劇場公開日 2012-02-18
ジャンルドラマ,コメディ,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 金物屋の店主、いわゆる“意識が高い”系のその妻、シニカルなエリート弁護士、投資コンサルタントをしているその妻、といういかにもニューヨーカーといった風情の登場人物たち、数いる芸達者の中からそれぞれにピッタリの俳優たちをキャスティング出来たのが大成功でしょう。プロットを見ただけでお話しの展開はだいたい読めるわけですけど、劇中の彼らの“人生最悪の時間”と上映時間をピッタリとシンクロさせているのも舞台劇の映像化としてはシンプルですが効果的、もっともこのケンカを見せられる方としてはこの上映時間が正直限界でしょう。ケイト・ウィンスレットのゲロ吐きとスコッチの酒盛りがストーリー展開上のターニング・ポイントになっていますが、四人が夫婦関係を離れてバラバラの口論になってゆくのは良く練られた演出ですね。面白いのは、ジョン・C・ライリー以外の三人が大事にしているもの(スマホ・画集・バッグ)がそれぞれ非常事態に陥るところで、そこで彼女らの人間的本性がむき出しになってしまいます。でもライリーだけにはそんな執着するモノがなく、逆に秘蔵のスコッチやら葉巻を皆に分け与えるところが面白い。まあもっとも、それによってさらに事態が悪化しちゃうんですけどね。ラストでカメラが屋外に出ると、地面では死んだと思われていたハムスターが動き回り、遠景では息子たちが仲直りしているというのは実にシャレてました。 昔の淫行事件のせいで逮捕されちゃうので合衆国に入国できないポランスキーがNYが舞台の映画を撮るとは予想外でいたけど、なるほどこういう小品なら十分可能なわけですね、わずかな屋外シーンだけはカメラマンを派遣して撮影すればよいわけですし。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-11 23:51:46)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 63件
作品の平均点 6.73点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
469.52%
523.17%
61625.40%
72234.92%
81320.63%
946.35%
1000.00%
作品の標準偏差 1.27
このレビューの偏差値 51.66
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
おとなのけんかのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS