Menu
 > 作品
 > ヨ行
 > 蘇える金狼(1979)
 > S&Sさんのレビュー
蘇える金狼(1979) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 蘇える金狼(1979)
製作国
上映時間131分
ジャンルアクション,ドラマ,犯罪もの,ハードボイルド,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 大藪春彦は高校生ぐらいのときにはまって愛読しましたね。荒唐無稽なストーリーですけど、あの独特の文体には読む人を引き込む魔力があった思います。ハードボイルド畑で凝った文体という共通点があるので、この人は日本のヘミングウェイだったのかもしれません(ちょっと褒めすぎかな)。 小説の映画化はその作家が文章を通して描こうとする世界観をいかに料理するかと言うのが重要なポイントですけど、監督の村川透や角川春樹にそんな高尚なことを期待するのは無理というものです。このお話自体は『特命係長 只野仁』の元ネタみたいなもので、まさに“カネ!暴力!SEX!(by宇多丸)”の世界です。主人公のキャラは正義の味方どころかまるっきり真逆な存在ではありますけど。まあ確かに村川透作品としてはカネがかかっていますが、撮り方自体は東映セントラルとまったく変わっていないのでチープ感は健在です。悪役やわき役のキャスティングにカネを使ったのかもしれませんけど、千葉真一の使い方だけはさすがに?でした。松田優作はいつもの優作で平常運転でしたが、こういうB級アクション的な撮り方が原作の持っていたハードボイルドな雰囲気を雲散させてしまったのです。松田優作の芝居は灰汁が強すぎて続けて観るとほんとに疲れます、でも旅客機の中でこと切れる最後の表情は、やはりこの人じゃなきゃできない凄い演技でした。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-09-09 22:38:33)
その他情報
作品のレビュー数 51件
作品の平均点 5.84点
作品の点数分布
000.00%
111.96%
200.00%
323.92%
4815.69%
51019.61%
61019.61%
71325.49%
859.80%
923.92%
1000.00%
作品の標準偏差 1.63
このレビューの偏差値 43.02
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
蘇える金狼(1979)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS