| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 この映画を酷評してしまうのはたやすいことなんだけど、マイケル・マンとタンジェリン・ドリームのコラボにはやはり捨てがたい魅力があります。初っ端からトランシルヴァニアのドヨーンとした曇り空が映り、そこにタンジェリン・ドリームのスコアがかぶさって掴みはもう文句なしです。城(キープ)の内部も雰囲気ある美術セットで、ドイツ軍兵士の装備や服装も凝りまくっています(武装SSに関してはちょっと手抜きましたね)。でもそれも封じられていた魔物が出現するまでで、はっきり言って魔物の造形と光学処理にはガッカリさせられました。 でもいちばんの問題はストーリー展開とあまりに首を傾げたくなるキャラ描写で、どうもこいつは善玉の超能力者みたいなんだけど、程度しかスコット・グレンのキャラなんかは理解できません。原作は分厚い上下巻の大作小説みたいで、それを90分程度に収めようとすること自体がムリだったんじゃないでしょうか。マイケル・マンの仕事とは思えない様な雑な編集からも、どうもプロデューサーあたりが尺をだいぶ切りまくった形跡が窺えます。マンもまだ駆け出しでこれが長編第二作目ですから、あまり文句も言えなかったんでしょうね。もしディレクター・カットがあるのならぜひソフト化して欲しいものです。 余談ですけどSS将校役のガブリエル・バーンの髪形が、北朝鮮のあの若将軍さまを思い出させてくれて困りました(笑)。
【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2015-07-09 20:28:09)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |