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《ネタバレ》 まー、その、なんと言うか、ジョン・ウーに戦争映画を撮らしたのがそもそも間違いだったという事だけは判りました。ジョン・ウー印ともいうべき派手な爆発は嫌というぐらい見せられました、でもスローモーションは意外と控えめでしたね。そう言えばワンカットだけ彼の大好きな鳥のスローモーション飛翔もありましたね、もっともこれは定番の鳩じゃなくてカモメでしたが。戦闘シーンは意外と武器などの考証はしっかりしていた印象ですけど、日本軍が使っていた擲弾筒(米軍呼称ニー・モーター)の着弾・爆発シーンはいくら何でも派手すぎです、あれじゃまるで155ミリ榴弾ですよ。まるで虫けらのごくバッタバッタと殺されてゆく日本兵の姿は見るに堪えないものですが、まあ史実でもこんな感じだったみたいです。でも海兵隊もけっこう討取られているのでそこは耐えねばなりません。私はサイパンに渡航したことはないので推測ですが、あの島はガダルカナル島のような密林ジャングルの植生ではなく戦前から日本が統治していてけっこう開発されていたので、地勢的にはあんなもんじゃないですかね(ロケ地はハワイだったみたいです)。あとこの映画でほんとに鬱陶しかったのはニコジーの陰鬱な演技で、冒頭で部下を全滅させた負い目ずっと引きずっているで、途中からは完全に死亡フラグが立ちっぱなしでした。でもその負傷で聴力半減して平衡感覚までおかしくなっているのに、普通に動き回ってガンガン撃ちまくっているのはどういうもんでしょうかね。 この映画のプロットは考えてみれば『プライベート・ライアン』とは真逆なんですね。トム・ハンクスは自身や部下を犠牲にしてでもライアン一等兵を生還させるのが任務だったのに、ニコジーは敵に利用されそうになったらコードトーカーを殺すことが使命なんですから。でもこれは史実通りだったらしくて、米国という国家の有色人種に対する非情さには慄然とさせられます。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-04-07 23:20:08)
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