Menu
 > 作品
 > シ行
 > 仁義なき戦い 代理戦争
 > S&Sさんのレビュー
仁義なき戦い 代理戦争 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 仁義なき戦い 代理戦争
製作国
上映時間102分
劇場公開日 1973-09-25
ジャンルアクション,ドラマ,シリーズもの,犯罪もの,青春もの,実話もの,ヤクザ・マフィア,小説の映画化,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 シリーズ三作目はいよいよ本題の“広島抗争”が始まるわけですが、本作はいわば『広島抗争・前編』といった位置づけです。内容はもう“ヤクザ版国際政治(東アジアの某半島)”といった趣で、中世ビザンツ帝国の歴史を思い出させるような権謀術数の世界です。山守義雄=金子信雄をスケールダウンしたような打本昇=加藤武の登場で、ますますヤクザの屑っぷりが濃厚に描かれるようになってきました。前作から引き続き登場の成田三樹夫や山城新伍も、裏では卑怯な振る舞いをする凡人にキャラ変しています。原作者がモデルなだけに精一杯カッコよくしている広能昌三=菅原文太も、保身のために神戸の大組織と繋がって駆け引きに余念がなく、まあ地方都市の弱小組織のボスだからしょうがないといっちゃあ身も蓋もないですけどね。この広能昌三というキャラの最大の弱点は、山守義雄の子分になったり打本昇と兄弟分関係になっていたりとどう考えても人を見る眼がなくあとでそのことを後悔する愚を重ねるところでしょう。田舎のことですから、他に選択肢がなかったのかな。そう考えると、途中から若頭になって存在感を出してくる武田明=小林旭が本作ではいちばんおいしいキャラだったと言えるでしょう。もちろんいちばん酷いキャラは“手首切り落とし男”=川谷拓三で、舎弟の渡瀬恒彦をチクって殺させて自分は東京に逃げるというのはあんまりだ。でも、この渡瀬を同じ元教え子ということで就職の世話するみたいに文太の組に入れさせる教師と、まるで息子を奉公に出すようにしか感じていない母親も、かなりのクソですよ。こういうクズみたいな人間が沢山観れるのは、ある意味このシリーズの魅力かもしれません。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-02-03 20:10:39)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 68件
作品の平均点 7.84点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
345.88%
422.94%
522.94%
657.35%
71014.71%
81725.00%
91319.12%
101522.06%
作品の標準偏差 1.92
このレビューの偏差値 47.73
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
仁義なき戦い 代理戦争のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS