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《ネタバレ》 ハリウッド製法廷映画には“外れなし”とまでは言わないけど、水準以上の作品が多いのは確かです。その中でも本作はストーリーテリングや結末などはすでに古典の部類になるんじゃないでしょうか。 そうは言っても自分が先に観たというだけではなく、類似の結末のケヴィン・コスナーの『追いつめられて』と比較するとかなり落ちるというのが正直な感想です。脚本を書いたのは『氷の微笑』や『ショーガール』のジョー・エスターハスですから、ケレン味はともかくとしてけっこう粗っぽい展開のストーリーだなと思います。最大の「?」は、いくら妻と使用人が惨殺されたからといっても、あんな状況証拠だけでジェフ・ブリッジスが起訴できるのか?ってことでしょう。凶器すら発見されていないんですからねえ、でもそれを言っちゃあ物語が始まらないか(笑)。そんな状況で検察側も弁護側も、ブリッジス夫妻のダブル不倫を暴く証人を都合よく見つけてくるところはなんか出来過ぎなんだよな。まあ普通に観ていれば犯人はあの人だってのは判りますし、上映始まってから半分以上の時間が過ぎるまで他に犯人として疑われそうなキャラがいないんですから。グレン・クローズはまだわかい頃とはいえさすがの演技力ですが、簡単に依頼人と寝ちゃう女弁護士にはちょっと引きます、まあこれは彼女の演技のせいじゃないですけどね。本作の方が先に撮られてますけど、結末といい『危険な情事』とは真逆のキャラだったのが面白い。ジェフ・ブリッジスも、単に有能な好人物と見えるけどいろいろとウラがありそうなところを上手く演じています。でもいちばん好感が持てて美味しいところを持って行ったのは、ロバート・ロジアが演じた調査員だったのは間違いないでしょう。 ラストでクローズに返り討ちにあった男が黒覆面をはがされて素顔を見せるところ、前後の思わせぶりな撮り方から実は皆が予想するあの人じゃなくて意外な人物だったという展開、と思いきやごく平凡な結末、ヘンなところでもったいぶるな!
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-06-15 23:21:49)
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