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我輩はカモである のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 我輩はカモである
製作国
上映時間68分
ジャンルコメディ,戦争もの,ミュージカル,モノクロ映画,政治もの
レビュー情報
ここまで徹底的に政治と戦争をコケにした映画はちょっと珍しいぐらいです。製作されたのは1933年で、ドイツでヒトラー率いるナチスが政権をゲットした年ではあるけど、まだ大統領ヒンデンブルクが存命でその地位は首相、いわば国際政治にもデビューしたてで売り出し中といったころ。したがってナチス体制を意識した脚本というのはちょっと的外れなんですが、自分の独裁体制に対する毒を感じとって上映禁止にしたムッソリーニはさすがです。マルクス兄弟の映画はこれしか観たことはないですが、この映画がその後のコメディに与えた多大な影響はひしひしと感じます。亡き志村けんのひげダンスは、グルーチョ・マルクスのパロディだったんだと改めて気づかされた次第です。というか、映画史上もっともカオスに満ち溢れた1時間余りなのかもしれません。そしてまさにギャグの百科事典と呼ぶにふさわしく、現在のコメディのパターンはほぼ網羅されているんじゃないかな。一言もセリフがなくて動き回っていたハーポには、狂気さえ感じたほどでした。「祖国は戦争に入れり」のミュージカル・シークエンスなんかも圧巻でした。ただ英語のダジャレのセリフは字幕では上手くニュアンスが伝わらないのは残念、自分の英語力のなさが悔やまれる次第です。やはりこういうギャグ映画は、原語が理解できないと半減とまではいかなくとも三分の一は面白さが減じてしまいますね。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2023-03-25 22:23:59)
その他情報
作品のレビュー数 31件
作品の平均点 7.42点
作品の点数分布
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200.00%
300.00%
439.68%
526.45%
6516.13%
739.68%
8929.03%
9516.13%
10412.90%
作品の標準偏差 1.79
このレビューの偏差値 51.81
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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