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《ネタバレ》 どうしようもなく教養のないバカママの演技は受賞納得でした。ベールも『マシニスト』での減量は有名だし、かなりストイックに役作りに入れ込む人なんだろうけど、なんかこの人の演技には僕はハマレナイです。ウォルバーグは試合リング上での鍛えあげられた体と練習中断後の鏡に映った贅肉つきまくりの腹のギャップに驚きましたが、あれはCGなのか、それとも『レイジング・ブル』のデニーロみたいに撮影期間に体型コントロールしたのか、気になります。本物じゃないから仕方ないかもしれませんが、ファイトシーンが全然リアルじゃないです。アマチュア・ボクシングの方がまだスピードも迫力も感じられます。いくらお芝居だからって、グローブはめてるんだし、ちょっと軽く小突くぐらいは実際の接触ありで撮影できないもんですかね。あまりにも安全で過保護な撮影がされてるような感じしかしないファイトシーンで、それだけでかなりテンション下がりまくりました。思うのですが、これ誰が主人公ですか? 戦うのはウォルバーグだし、彼のキャラはまともだし、彼の視点を中心にするのが普通だろうけど、役どころとしてオイシクいびつで引きずるものを持ってるのはベールの役。ベールが賞もらってウォルバーグはスルーってのは、そもそも脚本からしてウォルバーグの役にはアクがなさ過ぎ。この話は弟のための話ではなく兄をヒーローにするための話であり、弟は「兄は正しい」とする為の引き立て役じゃないですか。弟を主演にしたつもりなら脚本ダメでしょう。顔面とボディの撃ち分けなんて基本当たり前のことだし、あの母と兄がいなかったらもっと昇れた可能性だって十分考えられるし、この物語の作られ方自体、弟は利用されてると感じてしまいました。それでも「俺の話が映画になった」と知らしめ自負できるのだから、ま、いいんでしょうけど。弟が戦って弟が勝ってなければ、結局バカ母とジャンキー兄のイメージのままジャン。それに「家族の絆」がどうのこうのって良い話みたいに言われても、マジで自分の家族があんな人たちでも良いわけ??? って思う。エンドロールで実物が出てくるからって、彼らがカメラの向こうにいる大衆にどういう顔したいかは決まってるんだから、あれだって芝居入っててリアルな兄弟図じゃないかもよ。
【だみお】さん [DVD(吹替)] 5点(2012-01-16 16:48:53)
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