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《ネタバレ》 アカデミー授賞式でこの作品の音楽がノミネートで紹介されたとき、会場の拍手喝采がひときわだったことをよく覚えています。作曲したラロ・シフリンといえば『ブリット』だの『燃えよドラゴン』だの『ダーティ・ハリー』だのアクション系が目立ってた印象だったので、この映画での起用や曲調は意外に思ったものでした。そんなことがずーっと記憶の片隅にあり「一度くらい観てみようかな」とレンタル。一切の期待なしに観たのですが、ジェームズ・ブローリンの陰気な演技が序盤から「こいつ、いつ狂って何しでかすか分からん」オーラが出てて意外に楽しめました。結局、大して度肝を抜く出来事はないし、壁や階段から染み出す血(のようなもの?)も「それはないやろ」な感じですが、ブローリンの微妙な狂いっぷりが僕にはツボでした。ハッキリ狂っていると断定しきれない微妙さのため、平静を装い様子をみなければならない。でも、いつ突飛に恐怖の行動に出られるかもしれないムードもあり・・・そんな抑えられた微妙な狂い方がノれました。『シャイニング』より先にこの作品が作られていることは評価に値すると思います。家長が狂気に蝕まれていくという恐怖について、こっちの方が上だと思いました。確か実話がベースだったような気がするけど、そのせいで仕方ないのかもしれませんが、壁をぶち抜いて見つかった隠し部屋や、階段が抜けて落ちたドブ溜めみたいな何かは、古い死体らしきものでも出てきた欲しかったなー。
【だみお】さん [DVD(字幕)] 4点(2012-01-29 03:13:06)
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