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華氏911 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 華氏911
製作国
上映時間122分
劇場公開日 2004-08-14
ジャンル戦争もの,ドキュメンタリー,政治もの
レビュー情報
《ネタバレ》 『ボーリング・・・』それなりに良かったと思いつつも「ムーアのドキュメンタリーはもういいや」と食指が伸びることなく時が過ぎ、この度ようやく鑑賞。ブラックなユーモアにイヒヒと笑いながら観ていたけれど、兵器を扱う爽快感を述べる若い兵士たちの姿が紹介されてから、その恐ろしく哀れな馬鹿さ加減に涙が込み上げてきた。それから、一般民も兵士も含め戦争の犠牲になった人々やその家族が取り上げられていき、また胸がつまった。僕は政治のことや世論などにあまり関心がない。新聞もTV(NHK含む)も常に真実を伝えているわけじゃないことを、直接的に関わった自分自身の経験から知っているし、メディアが真実を曲げた(あるいは編集した)時の影響の怖さも知っている。そんなメディアからの情報でしか把握しようのない政治や世論や流行や人気に、全く興味が持てない。つまるところ、この『華氏911』という作品も「メディア」であって「真実」が語られているかどうかについては「?」がつきまとってしまうというのが困ったところ。とくに、この作品がある方向へ向かってメッセージ性を持とうとする意図がある以上、善かれ悪しかれ「情報の与え方は絶対に作られている」のだから。でも、どっちにしたって僕ら一般民に『正真正銘の事実』なんて知りようも確かめようもない。で、この作品を見て「偏っている」とか思ったりするのも簡単なんだけど、ではそう思う人の全てが、普段の生活で目や耳にする新聞やTVのニュースに対して同じように思うかって言うと、そこが疑問でコワイ。この映画みたいな形態だと「作者の主張」あって然りなだけに、その主張の方向へ偏ることは疑われやすいけど、NHKで流れるニュースだとかには「作者の主張」なんてないから「単なる事実を伝えているだけ」と思われがち。けれど、そういうふうに淡々と事実報道をしているだけに見えるニュースだって、「あれは流すけど、これは流さない」といった『思惑』は盛れるのだから。そう、日本国内のニュースを見たって知りようのないことが、この映画の中に見られたことは確か!! 僕に真実なんかは分からなくても、この作品の主張する方向には共感するし、力強い。
だみおさん [DVD(吹替)] 9点(2010-12-12 06:06:18)
その他情報
作品のレビュー数 169件
作品の平均点 6.15点
作品の点数分布
042.37%
121.18%
221.18%
342.37%
4158.88%
53218.93%
63118.34%
74124.26%
81911.24%
9148.28%
1052.96%
作品の標準偏差 2.00
このレビューの偏差値 57.16
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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