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《ネタバレ》 この映画の素晴らしさは皆様が語って下さっているので、ウォルトを殺したチンピラについて私なりに思うところを。私はウォルトが彼等に「罪を犯せば罰がある」事をきっちり示したのではないか、と感じました。彼等も差別の犠牲者なのでしょう。白人が拳銃をもてば、こっちはマシンガンをもてばいい。社会に虐げられてきたから社会に復讐していいんだ、と言わんばかり。ですがそれは幼稚なへ理屈。現に彼等は自分達を虐げた者ではなく、自分達より弱い者に牙を向けました。ラストでウォルトが彼等に言った台詞「同族の女を暴行し~」には「お前達は強者に沈黙し弱者をいびる臆病な卑怯者だ」という意味があったように思うのです。「人を殺した最悪さ」を知った彼等がどう変わっていくかは彼等次第なのでしょう。弱者を守るのは社会の仕事。でも、病んだ社会は常に強者に味方する。「大人には子供を守る義務がある」と大人になって気づきました。大人だって死にたくないけどタイタニックに乗船していたら、子供を押し退けて救命ボートに乗る訳にはいかない。残念な事に子供を押し退ける大人が多いのが現実;頑固で偏屈な大人に守られたタオとスーはきっと子供を守れる大人になれる。その未来に希望を感じるのです。御葬式や遺言の場で息子さんがタオを見ていましたが「お父さんの心を取られたみたいで少しくやしいかな?」と思いました。私の観た映画館ではエンド~の途中で席を立った人は一人でした。
【果月】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-08 13:10:10)(良:3票)
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