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《ネタバレ》 小さい頃は恐ろしすぎてまともに観れなかったこの作品を1、2と続けて鑑賞する機会がありました。どちらも好きですが、1作目の芸術性の高さはすごい。スコット監督の映像センス。無駄のない脚本。ギーガーの造形美が見事に昇華されて「エイリアン」という世界観を作り出している。この作品を嫌いな人は「無機質感」が嫌なのではないだろうか?しかし、私はこの「無機質感」が「宇宙」という空気も重力も温度もない空間の非情さを肌に伝えているように思う。「エイリアン」が恐ろしいのは「殺される恐怖」ではなく「生命を侵略(凌辱)される恐怖」なんだと気づいた。そしてもしかしたらスコット監督は「エイリアン」を芸術作品として撮っているのではないか?とふと思った。アンドロイドの言葉いわく「完璧な生命体」として(2では完璧に「人類の敵」として描いていた)その生命力、環境への適応能力、良心の呵責も罪悪感もなく他の生命を侵していく。人間のレイプと違うのは「支配」の為ではなく、すべて「種の存続」の為であるという事。その純粋さ。恐ろしいが、その純粋さに皆は惹きつけられるのではないだろうか?だから、続編が次々と出来たのではないだろうか。なんにしても映画史に残る傑作であることは間違いない。この「エイリアン」を超える異星人キャラクターは今だ創られていないように思う。
【果月】さん [地上波(字幕)] 9点(2011-06-15 23:47:30)(良:1票)
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