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《ネタバレ》 人の代替可能性を描いた作品。
自動車の修理工という典型的ブルーカラーが、兵士として徴兵される。まずこの点が明示的である。 彼女がいなくなった後、唯一自分を「個」として扱ってくれる家族を亡くし、しかし、そこにいた手伝いの女の子と結ばれる。この「手近で間に合わせた感」が、序盤のギイとの付き合いを批判する母親を想起させる。 最後のシーン2人が言葉を交わすのはほんの僅かであるが、そのとき感じられる各々の幸せは本物だろう。 家族を作るというのは日常性の積み重ねの上にあって、社会はその上でまわる。 唯一無二と信じこむことで成立する恋愛は、振り返ればその瞬間、「繋がれる」と思える距離にいた人間と、タイミングというきっかけだけでいかようにも変化しうるし、その入れ替え可能性自体が実は幸せなのだということを確認させられる良作 【楊秀清】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-04-19 14:49:45)
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