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さらば、わが愛/覇王別姫 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 さらば、わが愛/覇王別姫
製作国中,香
上映時間172分
劇場公開日 1994-02-11
ジャンルドラマ,ラブストーリー,歴史もの,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 「如何に極端な選択をして最期を迎えようと、それが本人が選んだ・望んだ道ならば幸せだろう。」そう思える結末の作品は過去に多くあり、自分はそういう思考に至りがちですが、この作品は全く違う。
この作品を観て、色々な感情が湧き上がって来ましたが、それらを打ち消し結果的に「猛烈に悲しい」「猛烈に可哀そう」という感情が最後に強く残りました。
それは、どんなに栄光を掴んだとしても、打ち込める道があったとしても、京劇と言う道を蝶衣自身が選んだ訳ではないから。それどころか母親に指まで切断され、捨てられる様に無理やり押し付けられた道。そんな道に閉じ込められ、もがき苦しんだだけの人生。

スターとなった時ですら、彼は一般的に男性が望む様な事をする訳ではなく、望むのは「小樓と永遠に共演する事」。作品中幸せそうな顔をしていたのも同様のシーンのみ。

京劇の中でしか生きられない彼は、ある種異常なんでしょう。小樓の方が当たり前の生き方なのかも知れない。でも、その異常さが純粋に思えてとても愛おしくなる。

文化大革命を経て、11年ぶりに共演を果たす2人。あんな悲惨な目に遭っても、彼の想いは全く変わる事は無かったんでしょう、小樓に台詞の間違いを指摘された時、幼い日からの想いが・感情が爆発した様に思いました。自害する直前、メイクで表情は多く読み取れませんでしたが、僅かに口元が微笑んでいる様に見えた。このシーンが堪らなかった。
決して美しい話などではない、ただただ蝶衣が猛烈に悲しく、猛烈に可哀そうでしかない。
夜光華さん [映画館(字幕)] 10点(2023-08-22 21:41:24)
その他情報
作品のレビュー数 132件
作品の平均点 7.70点
作品の点数分布
010.76%
100.00%
221.52%
353.79%
421.52%
5107.58%
6118.33%
71410.61%
83325.00%
92821.21%
102619.70%
作品の標準偏差 2.06
このレビューの偏差値 55.40
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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