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《ネタバレ》 なんかこれって、1年丁場の子供向け連続アニメでやれそうですよね、ハウス劇場とかの。で、おそらく原作に忠実なんでしょうが、映画の尺では、序盤の救貧院と葬儀屋、ロンドンへの7日間の徒歩の旅は思い切って削り、ロンドンで行き倒れていたのを子供窃盗団に拾われるところから始めた方がいいのではないかと思います。それ以前のことは、粥のおかわりのエピソードを回想で入れる位でいいかと。とにかく物語がさくさく進みすぎ、ちっともオリバーに感情移入できません。映画の尺では的を絞るべきです。原作は未読ですが、運命に流されるオリバー像はそのままらしく、ディケンズは新救貧法への強い不満を書きたかったらしいので、まあ「オリバーに主体性がない」とかはいいことにするとしても、この急いだ展開がオリバーに感情移入できないもう1つの理由だと思います。ロンドンでの登場人物、フェイギンやドジャーら窃盗団の仲間をもっと掘り込んで欲しかったですね。特に最後を生かすには、オリバーのフェイギンに対する心理描写が明らかに不足してます。キングスレーは抜群の存在感なのに、もったいない限り。フェイギンを完全な悪党としていないのは、せっかくの原作からの「改良」点ということなのに、浅薄な描き方で、オリバーが処刑前のフェイギンを訪れるラストに説得性がなく、感動できません。19世紀のロンドンの街並みのセットは、確かに素晴らしかったと思います。
【あっかっか】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2009-04-28 13:50:50)
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