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《ネタバレ》 初鑑賞の時はまだ子供で、「不能」がよく解らなかったこと、ラストで正に息を呑み、心臓がバクバクして眠れなかった記憶がある。さて、もう少し大きくなってから実話ものであること、そして衝撃のラストも事実に基づくこと、クライドが不能なのはフィクション(実際はバイセクシャル)とを知った。そこでまず感じたのが反感「実在の犯罪者、しかも強盗殺人という重い罪を繰り返した犯罪者をこんなにスタイリッシュに描いていいのか?!」、そして恐怖「あの蜂の巣にされるのが実話なんて・・・」。が、反感の方は大恐慌と禁酒法の暗い世相から、うっぷんを晴らすようなボニー&クライドが、凶悪犯罪者にも関わらず、義賊的に扱う支持者が多かったのもまた事実と知り、色々考えさせられてしまった。そういう事実があったなら、あの描き方でいいのかもしれないけど、やっぱり美化してるような…ここんとこの結論は出ない。なんかもやもやしたままだ。「クライドが不能」ってフィクションは中々に上手いんじゃないだろうか。犯罪そのものが2人を繋いでいたことがより強調される。それから衝撃のラスト…蜂の巣にされたってのは事実なんだから何を言っても仕方ないが、あれが今でも怖くて怖くて仕方ないのは私だけ?何が怖いって生け捕りにせず、公開処刑(見せしめ?)よろしくあれを実行したアメリカって国が怖いというのもあるが、そんな理屈を抜きにしても単に怖いのよ。銃弾飛び交うアクションなんか、腐るほど観てるのに…。万人に強い印象を残す、という意味で衝撃の実話をそのまま持ってきたのは映画としてコレクトなんだろうけど、あのラストがかっこいいように言われてるのが(そしてそれを意図して作ってるように思えるのが)、なんかどうもね。エステル・パーソンズのアカデミー賞受賞演技は流石。生存していた本人が怒ったらしいけど。私としては評価の難しい映画なのだが、点はとりあえず「印象度」で高めにしておく。
【あっかっか】さん [地上波(吹替)] 7点(2009-03-06 13:09:53)(良:1票)
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