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アルバート氏の人生 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 アルバート氏の人生
製作国アイルランド,英,米
上映時間113分
劇場公開日 2013-01-18
ジャンルドラマ,小説の映画化,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 P-12。残酷なシーンがあったら嫌だな、と思いつつ観に行きました。主人公のアルバート氏がどうして男として働く道を選んだのかは、大体予想がついたので。

舞台から映画への変換が、ちょっと上手く行ってない感じも…。カットが悪いのか繋ぎ方が不味いのか、話の展開の仕方に間の悪さを感じるのが残念。話自体も駆け足な印象はあります。113分だからもう少し尺を取れなかったのかな…。
ただ、淡々としたロドリゴ・ガルシアの撮り方は良かったように思います。

誰かが死ぬとどうしても悲しい気分が続いてしまう人には、お勧め出来ない作品かも知れません。

男装するグレン・クローズは、メイクや髪型、演技は素晴らしいけれど、目の優しさ、頬や声の柔らかさが、やっぱり男性には見えない。それが残念なのではなくて「ああ、やっぱり女性なんだな…」という不思議な実感でした。
もう一人の男性として生きるジャネット・マクティアも身長は立派で、体格も立派に装っているのですが、やっぱり目や声が女性。
男性っぽい仕草は、ジャネット・マクティアの方が上手かったように思いました。

暴力によって人生が変わり、暴力によって人生が終わる主人公アルバート氏の人生を、どう受け止めるかは個人によって違って来るかも知れません。
恋愛に対してひどく真面目なんだけどアルバート氏のちょっと、かなり的外れなやり方に腹立たしく感じる人もいるだろうし、それも理解出来るのです。

ただ、美しい娘であるヘレンの心が(同性とは知らなかったけれど)アルバート氏に動いたあの扉のシーン、そして最後の「この子はそうならないようにしよう」と微笑んで言ったヒューバートの台詞が、厳しい時代を懸命に生きたアルバート氏の人生にも意味はあったのだと、確信出来るラストでした。

パンフレットのインタビューを読む限り、主役のグレン・クローズもそう願って製作されたみたいなので。
最後に少しだけ、アルバート氏に「良かったね、無駄じゃなかったよ」と言いたくなる作品です。
クジラばしさん [映画館(字幕)] 6点(2013-04-27 00:22:00)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 7件
作品の平均点 7.29点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.70
このレビューの偏差値 23.75
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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