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古都(1963) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 古都(1963)
製作国
上映時間105分
劇場公開日 1963-01-13
ジャンルドラマ,青春もの,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 これはまず、なにはさておいても岩下志麻の二役がすばらしい。もちろんメイクもあるでしょうが、育ちの違いによってかもし出される雰囲気まで伺えます。たおやかだけど弱さもある千重子。芯の強さをもつ苗子。2人が並んでいると本当に別人のようで、とても合成とは思えません。
物語としては、「育ちの違いによってできた、越えようにも越えられない大きな壁」を扱っています。その作の舞台を京都に選んだというのは、さすが川端康成。主人公2人以外の人も、このテーマを強調しています。長門裕之演ずる秀男は、クレーに触発されたデザインの帯を織ってしまうほど、現代的な若者です(デザインした父親との対比も生きていますね)。しかしそんな秀男でも、その壁は越えられなくて、結婚相手に苗子を選ばざるをえません。千重子の両親も、そんな壁はないような発言をしていますが、それだけに現実の厳しさが思い知らされます。これで悲恋ものならありきたりですが、姉妹の話にしたところが新鮮で、成功してると思います。
映像面では、なんといってもにわか雨のあと日が差してくる、あの場面が最高です。2人の間に希望の光が差すようで、とても美しい。全体的にはセットが多いようで、もう少し当時の京都の街並みを映してほしかったところです。市電も一瞬しか登場しなくて残念。
アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-15 20:32:12)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 17件
作品の平均点 7.41点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.14
このレビューの偏差値 46.84
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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