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《ネタバレ》 過去の猿の惑星を見ており、ストーリー展開はだいたい想像がつくので、ハードルを上げざるを得ない面はあったのだが、見るものをグイグイ引き込んでいく展開、地味ではあるが極めて自然な特撮、しっかりとした個々の人物(猿物?)描写、細かい部分で破綻のないシナリオ等々、全体的にかなりクオリティーは高く、最後までしっかり楽しめた。
主人公は一匹の猿を助けようとして追っかけたら、猿に支配された惑星に着いちゃって、何とか逃げることばかり考えてる。 主人公に責任感も大それた思想もない。ただ個人的に逃げたい帰りたいだけであり、逃亡劇から成り行き上、猿達との大戦争に発展。 ご都合主義は多々あるものの、一貫して主人公は逃げたいだけの平凡な人間であり、単純な主人公の逃亡劇を芯にストーリーが進むのだが、その流れで、テンポよく、ダイナミックなアクションを交えつつ、猿の惑星の成り立ちやそれぞれの猿達の性格付けをうまく描写し、社会の矛盾や人間への皮肉を散りばめて、クライマックスまで一気に見せるのは、なかなか練られたシナリオである。 で、結果、最初に助けようとした一匹の猿に助けられるところは、完全にこの作品のオリジナルであり見事。 さらに、その後のどんでん返しはリメイクゆえにハッピーエンドにするわけに行かずに考えたものだろうが、ここだけは、疑問符が残ってしまう。 どうしても1968年の最初の「猿の惑星」が大きなインパクトを与え過ぎており、それを超えるインパクトを与えるのは難しく、極めて不利なリメイクである中、なかなか頑張ったと思う。 しかし、猿の惑星の造形や色使いにもっともっとティム・バートンらしさを出して欲しかった。 特殊メイクに金をかけすぎてセットまで回らなかったのかと思いたくなる。 【nobo7】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2013-01-03 01:27:05)(良:2票)
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