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《ネタバレ》 いかにも大作って作りで、お金もかかってるのだが、表現や迫力に凝りすぎ。ストーリー展開のテンポと、その迫力や表現がシンクロしていればいいのだが、冗長と思われる部分が多かった。
同じような設定で、シナリオ次第では、テンポの良い迫力満点の痛快娯楽作品にもできたであろうに、黒澤監督が芸術方向に向かいすぎて、娯楽として映画を楽しみたい一般の観客を置いてけぼりにしている感が否めない。 白黒時代の名作は、娯楽としてのシナリオの面白さと映像表現の見事さがぴったりシンクロして何も考えずに見てもしっかり楽しめた。 しかし、この映画は、映像表現の素晴らしさは判る人が観ると判るのだろうが、シナリオやテンポは何も考えずに楽しめるものではないと思う。 主人公始め、各登場人物の心情描写があまりにもステレオタイプで、感動も感情移入もしがたい。主人公の喜怒哀楽や、突拍子も無い行動をもっとエピソードとしていっぱい組み込んで、笑いやハラハラドキドキをたくさん取り入れた人間臭いシナリオだったら、娯楽作品としてももっと良くなったのではなかろうか。 芸術としての評価はよくわからないが、普通に楽しみたいという観客を置き去りにした監督の贅沢に付き合わされたような印象。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-22 21:22:44)
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